← ブログ一覧

資産5000万円の破壊力とは?1億円まで進捗75%の世界【準富裕層】

資産5000万円準富裕層シミュレーション

資産5000万円を達成すると、資産額ピラミッドの「準富裕層」にレベルアップします。これを達成できるのは、日本の世帯全体の上位10%の選ばれし者だけ。そんな高みに達すると、どんな景色が見えるのでしょうか。

どうせなら期待しながら、資産形成の道のりを楽しんでいきたいですよね。この記事では、資産5000万円を達成したら人生にこんな影響があるのでは、という話をひたすらしていきます。

資産5000万円は上位10%の「準富裕層」

まずは資産5000万円を達成している人の割合から見ていきましょう。

野村総合研究所が出している資産額ピラミッドでは、純金融資産5000万円以上1億円未満の層が「準富裕層」と定義されています。準富裕層以上の割合は、日本の世帯全体の約10%。資産3000万円未満のマス層が約8割、アッパーマス層が約1割を占めていて、ここから先は本当に選ばれし者しか行けない段階です。

年代別のデータも調べました。資産5000万円以上のデータは見つからなかったので、金融経済教育推進機構(J-FLEC)「家計の金融行動に関する世論調査」から資産3000万円以上を達成している人の割合を示します。

年代単身世帯2人以上世帯
20代0.7%4.1%
30代3.4%7.9%
40代9.9%13.1%
50代10.4%18.8%
60代15.6%27.2%

3000万円以上でこの割合ですから、20代・30代で5000万円を貯める人はほとんどいないでしょう。どれだけ頑張って節約と投資をしても、たどり着けない場合がありそうです。

割合が伸びてくるのは40代〜50代。ここまで10年20年単位で続けてきたことが、やっと実を結ぶ時期です。退職金が見込める60代でも2人以上世帯で27.2%という結果ですから、数十年単位でコツコツ資産形成を続けてきたかどうかが明暗を分けそうですね。

それだけの少数派である資産5000万円。そこから見える景色は格別であってほしいですよね。今回の結論は次の4つです。

  1. 1億円まで75%ぐらい到達している
  2. 人生からマイナスなことを消し去れる
  3. 投資が楽しくなってくる
  4. 毎日5000円まで自由に使えるようになる

それぞれ見ていきましょう。

破壊力1: 1億円までの進捗は75%

資産1億円というと、準富裕層からさらにレベルアップした「富裕層」。上位3%に入り、本格的にお金持ちという感じが出てきます。

5000万円は1億円のちょうど半分の金額です。では「5000万円達成してやっと折り返し」なのかというと、そういうわけではないんですね。シミュレーションしてみましょう。

資産0から毎月5万円をコツコツ投資して、年利7%の複利で運用できたとします。5000万円への到達期間は28年1ヶ月。めちゃくちゃ長いですよね。30歳から始めて60歳近くでようやく到達する計算です。

ところが、全く同じ条件で5000万円から1億円まで運用すると、到達期間は9年2ヶ月まで縮まります。5000万円という元本がすごく働きもので、相場がいい時には勝手に資産を増やしてくれるからです。

区間条件到達期間
0円 → 5000万円月5万円・年利7%28年1ヶ月
5000万円 → 1億円月5万円・年利7%9年2ヶ月
5000万円から月5万円・年利7%で運用(9年2ヶ月で1億円に到達)1億691万円

つまり資産5000万円を達成した時点で、1億円までの投資期間の進捗は75%ほどに達しているということです。実際には相場次第で60%のこともあれば、80%や90%に達していることもあるでしょう。どちらにせよ、5000万円という莫大な元本が勝手に働いてくれます。5000万円を運用に回していれば、1年間で20%の上昇があれば1000万円増えるわけですからね。お給料からの入金だけでは到底増えない金額が動くようになります。複利のパワーを感じますよね。

ここからはネタですが、資産5億円超えの「超富裕層」までのシミュレーションもしてみました。上位0.2%の天上人の世界です。5000万円から同じ条件で運用すると、到達期間は31年11ヶ月。0から5000万円までの28年1ヶ月と合わせて考えると、甘く見積もって進捗50%というところです。さすがに合計60年の運用は現実的ではありませんが、自分の代で5000万円や1億円を築き、子や孫へ代々運用をつないでいけば、超富裕層も夢ではないのかもしれませんね。

月5万円の入金が「焼け石に水」になる

お気づきの方も多いと思いますが、5000万円ぐらいまで来ると、月3万円や5万円の入金はもはや焼け石に水です。毎月の入金額ごとに、5000万円から1億円までの到達期間を比べてみます(年利7%想定)。

毎月の入金額1億円への到達期間
0円10年3ヶ月
5万円9年2ヶ月
10万円8年3ヶ月
20万円6年10ヶ月

毎月5万円をコツコツ入金しても、入金ゼロとの差はたったの1年。1年早く1億円に到達するか、1年遅くなることを許容して毎月5万円で美味しいご飯を食べたり旅行に行ったりするか、選択できるようになるわけです。

5000万円まで来ると、資産は完全に自立しています。子育てでいうと、もう成人して家を出て一人暮らしを始めている感じですかね。今まで頑張って月20万円入金していた方が10万円に落とす、少しずつ投資額を減らしてお金を使う練習をする、といった選択も十分ありだと思います。

破壊力2: 人生からマイナスを消し去れる

追加入金しなくても資産が勝手に自走していくので、使えるお金はどんどん増えていきます。そうすると、人生で起こるいろんな理不尽を消し去れるようになります。

お金がないことで起こる理不尽って、本当に多いですよね。職場の近くは家賃が高いから30分離れた駅に住み、満員電車という理不尽を受け入れる。貴重な休日が家事で潰れても、懐に余裕がなければ家事代行や便利家電という発想にすらならない。金融機関も、資産を持っている人には金利を優遇してくれる一方、お金がない人には厳しく、いろんな面で「安物買いの銭失い」になりやすいわけです。

資産5000万円あると、状況は一変します。時間を買うことも余裕でできますし、今まで投資に回していたお金を時間を買うことに使ってもいい。資産から取り崩しを行うなら、Side FIREも見えてくるかもしれません。時間を買う行為の究極形がFIREですよね。自己投資や高品質なものも買いやすくなり、日中のパフォーマンスが上がって稼げるお金が増えるかもしれない。マイナスを解消することで、プラスを生む活動に時間を使えるようになります。

一方、資産1000万円や2000万円だと、大部分のマイナスを解消するにはまだ足りない気がしています。まだまだ入金して増やしたい段階ですし、取り崩せる金額も月数万円程度。感情面でも、ここからお金を取り崩してマイナス解消に使おうとはあまりならないですよね。

これが5000万円まで来ると、自分らしく生きられるスタートラインに立ったと思えるはずです。私自身、将来お金が足りなくなる不安が消えた、いわゆるCoast FIREを達成したときに、心配事が1つ減ったことで視野がすごく広がりました。興味を持つ対象が増えて、前向きにいろんなことに挑戦したくなったんです。この感覚は、資産が増えてマイナスが消えるほど強くなるのではないでしょうか。

ただし、5000万円を達成できる方はこれまでコツコツ積み立ててきた方のはず。どこかのタイミングで「使う」方にシフトしていかないと、逆に人生が変わったとは感じづらいのかもしれませんね。

破壊力3: 投資が楽しくなる

理由は2つあります。借り入れを使った運用が視野に入ること、そして非効率を受け入れる余裕が出てくることです。

借り入れを使った運用が視野に入る

借り入れを使った運用で一番身近なのは、マイホームの購入だと思います。資産価値が高い、将来も需要が見込める物件は当然価格も高い。そんなときにまとまった資産があれば頭金にもできますし、ローンを組む場合でも別で資産があれば安心感が大きいはずです。

レバレッジやローンに抵抗がある方も多いと思いますが、他人資本を使って自分の資本を増やす行為は、資産運用では鉄板です。そこから一段レベルアップすれば、借り入れを活用した不動産投資や、証券を担保にしたローンもあります。ある書籍によると、証券担保ローンをうまく活用できるのは資産1億円ぐらいを貯めてからだそうで、5000万円ではまだ早い段階かもしれません。それでも、こうして選択肢が広がっていくと資産運用はもっと楽しくなりますよね。

非効率を受け入れる余裕が出てくる

コア・サテライト戦略ってありますよね。コアの8〜9割で手堅い投資をしながら、サテライトの1〜2割で攻めた銘柄を買って爆益を狙う戦略です。理屈で考える人ほど「アクティブ運用がパッシブ運用に勝つ確率は低いから、インデックスファンドだけでいい」という発想になりやすいのですが、5000万円あれば8割をインデックスファンドに回しても4000万円。土台として十分です。サテライトが1割でも500万円使えますから、残りで楽しんでいってもいいわけです。

高配当株投資なんかも、私は趣味の世界だと思っています。効率としては良くないと思っていますが、そういうことを楽しめるのも資産が増えてきた人の特権です。

5000万円まで達した方は、守破離でいう「離」の段階。自分独自の投資スタイルがかなり確立されているはずです。インフルエンサーが「アクティブファンドはダメ」と言っているから買わない、という段階にはもういません。遊びの銘柄を入れてもいいし、これまで通りインデックスファンド一本でもいいし、債券や現金の割合を増やして手堅くしてもいい。この余裕は、資産がないと絶対に生まれないものだと思っています。

破壊力4: 毎日5000円まで自由に使える

最後は、書籍『ウェルス・ラダー』に出てくる0.01%ルールに基づく話です。資産額の0.01%までであれば、毎日自由に使っても資産額に大きな影響がない、とするルールですね。

資産5000万円なら、0.01%は5000円。毎日5000円を自由に使えるとなると、いろんな遊びもできそうですし、ご飯も豪華にできそうですよね。『ウェルス・ラダー』でも、資産5000万円ぐらいになると自由に外食ができるようになると表現されていて、まさにそのぐらいの金額な気がします。

よく言われる4%ルールとの違いも整理しておきます。4%ルールは取り崩し戦略で、FIREして生活する場合に適用されるもの。一方0.01%ルールは日常の支出判断で、5000円までなら細かいことを考えずに使ってしまおうという話です。つまり、生活費は給与で賄われている場合を想定していると思われます。

当たり前の話ですが、4%ルールでFIREをしながら、追加で毎日5000円を自由に使うことはできません。5000万円で4%ルールのFIREをするなら、ある程度質素な生活になります。逆に0.01%ルールで贅沢に使っていきたいなら、生活費は給与で賄う必要がある。同じ5000万円でも、働き続けるかどうかで見える景色が変わるということですね。

達成しても、絶対に人に言わないこと

ここまで資産5000万円の破壊力を見てきましたが、上位10%の資産額ともなると、世間的には完全にお金持ちの部類です。だからこそ、資産を貯めても人に言うべきではありません。近しい間柄でも、かなり慎重になった方がいいと考えています。理由は3つです。

普通に危険すぎる

資産を貯めて心に余裕が出ると忘れがちですが、どんな手段でもいいからお金が欲しい人は意外と多く存在します。お金絡みの事件やトラブルは本当に多いですよね。詐欺師は善人のふりが上手い、どころか一流のいい人に見えることも多いそうです。だからこそ詐欺ができるわけですが。

こういった人たちと関わらない一番の方法は、お金持ちだと悟られないこと。見た目を質素にして、やたらと株に詳しい、いいところに家を持っているらしい、といったことを悟られないのが賢明です。派手な生活で羨ましがられるより、質素に見える人と穏やかな日々を過ごす方が、詐欺や闇バイトを「テレビの中の空想の世界」のまま人生を終えられる気がします。

人間関係が崩壊する恐れがある

資産額がバレると、どんな運用をしているのかという話になります。FXの短期トレードで儲けたい人と、インデックスの長期投資で積み上げたい人では思想が根本から違うので、話が合わずお互いストレスです。「現金で持っておく方がいい」「そんなギャンブルはやめた方がいい」なんて言われることさえあるかもしれません。

「あの人はお金を持っているらしい」という噂を広められるのも厄介です。職場で変な妬みを買って仕事がしづらくなったら最悪ですよね。リアルの場では「NISAで月数万円積み立てています」程度の温度感で伝えるのが限度だと思います。最近はNISA=ギャンブルと捉える人はかなり減って、共通言語になってきた感覚がありますからね。

正直、親や家族であっても詳しい資産額は言わない方がいいと思っています。私も最初、親にざっくりの計画と「万が一足りなかったら補填する用意はある」という話をしたことがあるのですが、結構当てにされそうだなという反応でした。お金を出したくないという意味ではなく、今後のお互いの関係を考えて、そこからは「最近そんな余裕はない」と言うように変えました。身内でさえ、言うことには気をつけた方がいいと思います。

努力を「ずるい」の一言で一蹴される

これ、結構ムカつきますよね。資産5000万円を貯めるには数十年単位の継続が必要です。若いうちから生活を工夫して余剰資金をコツコツ投資し、時には暴落の波に飲まれながらリスクを取り続けてきた。その努力を「ずるい」の一言で片付けられれば、「この人に心を開くのはやめよう」と思うのが自然です。

一方で、人の成功に「ずるい」と言ってしまうのもまた人間です。私も気をつけたいと思っています。「ずるい」と言った瞬間に関係はシャットダウンされてしまいますが、「すごい、やり方を教えてほしい」と言えれば、過程をシェアして一緒に上がっていけます。運用期間が20年あるなら遅すぎることはないですし、10年しかなくても、成功者を一蹴するよりその10年で何ができるかを相談する方が絶対にいい。自戒も込めて、言葉には気をつけていきたいですね。

まとめ

資産5000万円の破壊力を整理すると、こうなります。

破壊力内容
1億円まで進捗75%月5万円・年利7%なら5000万円→1億円は9年2ヶ月
マイナスを消せる時間を買える、理不尽を解消できる、Side FIREも視野
投資が楽しくなる借り入れ運用が視野に、非効率を楽しむ余裕も
毎日5000円の自由0.01%ルール。ただし生活費は給与で賄う前提

資産1000万円や2000万円とは違い、5000万円では本格的に資産そのものが働いてくれるようになります。安心感も強くなり、複利の暴力をどんどん感じるようになるはずです。そんな景色を楽しみに、コツコツ積み上げていきましょう。